夏季ナマハゲ様 投稿者:ミトヤケ 投稿日:1999/07/20(Tue) 01:03:36

泣くガキ共はヤツが狩るッ!! 卑しい街に躍り出る情け無用のシリアルキラー!
夏は時給800円のバイトに勤しんで冬のハンティングに備えるクールなタフガイ、ナマハゲ。その季語は春、地獄の季節ッ!!
積雪を鮮血の朱に染め上げる血祭り野郎ナマハゲ。その花言葉は愛、冬虫夏草ッ!!

ああナマハゲ、ラヴ。謎の人。
その正体、スゴい秘密、スキャンダラスな過去、ポエムなど、夏季ナマハゲ情報を募集しま〜す。

 


夏季ナマハゲ 投稿者:カイザー・ソゼ 投稿日:1999/07/20(Tue) 03:52:45

〜生き残った者〜

過ぎ行く冬を眺めながら
あの日の事を思い出す

包丁を片手に
「泣グ子はいねガぁー」と
教室へ飛び込んできた貴方
友達はみんな泣いてしまったから
もう二度と会えない…

時と共に私の傷は癒えて行くけど
心に残った傷痕は消えないよ

感じるぬくもりは藁の匂いがして
私は今を生きています
それが貴方の望みだから


うちのサークルでは,毎年ナマハゲ系同人誌を発行しています。(*^^*)
といっても,うちは絵が描ける人がいないのでポエムだけなんですが(^^;
今度の夏コミにも出ますので,よかったらぜひ遊びに来てくださいね(^^
23日・z−256です。

ナマハゲ系に興味ない人も,ちょっと覗いてみてね。
ナマハゲ系はホント,絵が巧い人多いですよ!

夏季ナマ 投稿者:和み 投稿日:1999/07/20(Tue) 21:24:18

うちのさーくるも今年はスゴイですよ!
ちょっとハードなコスプレしちゃいま〜す!!
なんと『裸に蓑』のみぃ!
しかもメガネッ娘デス・・・(^0_0^)
くれぐれも棚の上の胡椒とか取らせないでくださいネッ!


ナマハゲを愛する若者たち 投稿者:ミトヤケ 投稿日:1999/08/02(Mon) 15:06:15

数年に渡ってナマハゲを追っている私は、インターネットから得た情報に興味を持ち、コミックマーケット(コミケ)会場へ赴いた。
本来、ナマハゲは恐怖の媒介者である筈だ。しかし、ナマハゲ掲示板に投稿された情報は一様に明るく、自らのトラウマを愛で、ナマハゲを性愛の対象としているいるかのような印象があったのだ。――ナマハゲ同人誌を作る青年たちは、なぜそう思うのだろうか?予断を交えずに取材してみたいと思った。

Z-256ブースで取材の旨を告げると、掲示板への投稿者カイザー・ソゼさんは席を外しているとの事で、仕方なく虫さん(仮名:18歳)に話を聞いた。
「ナマハゲに萌える理由ですか?だってセクシーじゃないですか。あの恐ろしい仮面の下が、実はスゴイ美少女だって考えるとコーフンしません?」
彼は幼児期にナマハゲと遭遇し、チェーンソーを振り回すナマハゲに追われたのだという。
「怖かったですよ、そりゃ。本物のサイコだし、その時は3人殺されてますもん。でも僕、見ちゃったんですよね。蓑の下には豊満な乳房が揺れてたんです……だからこそあれは美少女じゃなきゃ」
しかし――彼が遭遇したのは深夜、街灯のない路地裏だったのだ。蓑の下が見える筈はない。

ナマハゲは美少女だとする都市伝説は、1984年に秋田から発して全国に伝播した。彼はその噂をもとに、記憶の中のナマハゲ像を再構成したのではないだろうか?
奇妙な符合というべきか、同時期にコミケでも“ナマハゲ系サークル”が林立し始めた。
現在コミケ会場に溢れるナマハゲ本には、多種多様ながら奇妙に画一的なナマハゲ少女が登場する。MSナマハゲ少女、触手系ナマハゲロリータ、ナマハゲメガネっ娘、ボンデージナマハゲちゃん、ケダモノ医療系ナマハゲ魔女っ娘……それがナマハゲでなく、アニメの美少女であっても機能しうる性のコードだ。
なぜナマハゲでなければならないのか?彼らは、なぜ固執するのか?

“裸に蓑”コスプレを企画した和みさんのサークル周辺は、ナマハゲマニアに囲まれて近づくことができず、取材を断念するしかなかった。
会場を立ち去ろうとした私は、熱心にナマハゲ本を買いあさる30代後半の男性を発見した。私と同年代である彼は、会場内では明らかに異質だ。しかし、彼なら80年代以前のナマハゲ像と共に育った筈ではないか。

取材を申し込むと、デザイナーだという彼は匿名を条件にその性癖を語った。
「確かにガキの頃はナマハゲって男でしたよね。でも、そうじゃない方がいい。ぷに萌えなメガネっ娘のナマハゲちゃんが、わ、私を踏みつけて。ああ、そのカラダはラバーに包まれ淫らにヌラヌラ輝いて。ざくざくと私を刺しながら目は恍惚と。あああ、ラヴ、ナマハゲッ!! 」
ナマハゲが男性だと問題があるのかと問うと、彼は激昂した。
「私はホモじゃない!男になんか欲情しないッ!! 殺されるならナマハゲ女王様ですよッ!! 」
――彼も幼児期にナマハゲに追われた経験を持っていたのだ。事を単純化するのが許されるのなら、トラウマを克服する手段として、彼らはタナトスをエロスに置換し、無力な幼児にふるわれる暴力=ナマハゲを、制御可能な性の対象=美少女へとすり替える事で折り合いをつけていたのだろう。
だからこそナマハゲは異性でなければならなかった。
支配的なナマハゲ女王様との甘美な性の遊技か、自らの妄想対象として陵辱される可憐なナマハゲ美少女でなければならなかったのだ。

幼児期のトラウマが倒錯した性衝動となって表出する懸念は、竹ロユキ氏の著書『ナマハゲ・シンドローム』(1993年)でも指摘されている。
氏はナマハゲ禁止法案を施行すべく活動の舞台を市民運動へと移したが、私は法規制が問題の解決になるとは思えない。
なぜなら、ナマハゲはその実像(タナトス)を置き去りにして、都市伝説と若者の妄想が生んだ虚像(エロス)が一人歩きを始めたからだ。
そして――法規制はナマハゲを神格化してしまう。若者たちはさらなるナマハゲ伝説を創造し、都市の暗部で語り継ぎながら、おぞましくも淫蕩なナマハゲ少女が生成し続けるに違いない。


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